【フラッガー】児玉由紀子(詩人)
【時】11月2日(木)13:00~18:00
【場】iiba gallery 神戸市中央区下山手通3-11-16 ケンスビル3F(お問合せ(児玉):y-kodama@mvd.biglobe.ne.jp)
【参】参加無料・予約不要

やりとりをすべて筆談で行います。あたたかい飲み物も用意します。時間内いつ来ていただいても。

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児玉さんは、詩を書いたり、絵に言葉を添えてコラボ作品を作ったり、言葉を用いていろいろな活動をされています。言葉の達人のようにイメージしていましたが、意外にも「説明文を書いたりするのは苦手です」とおっしゃいました。「ものごとの掴み方がふわっとしていて…情報を正確に過不足なく伝えるのは難しい」と。児玉さんが用いる言葉はそういう器用さとは別のところのもののようです。逆に、ふわっとしかとらえようがなく、たいていそのまま見送られて振り返りもされない感覚のようなものを、児玉さんは言葉にして、目に見える文字にして、その存在に気づかせてくれるのだと思います。これまでに、滋賀県立美術館の森の「夏至の日のランドマーク」(山口牧生氏の彫刻)を毎年夏至の日に観察したり、芝生の上で「芝生」(谷川俊太郎氏の詩)を朗読する、といったこともされています。どれも、事前にあまり広く知らせることをしないのだそう。人に見せるのが目的なのではなく、児玉さん自身の最初の思いをそのままに、自然なかたちで活動されているようです。
昨年の神戸文化祭では筆談カフェというのをされました。参加者が室内に入ったところから筆談が始まり、静かな中で互いに向き合って筆談による会話をして楽しむ、というものです。知らないどうしは互いの声を聞くことなく、それを想像するしかありません。ある人は罫線もない白い紙に整然と美しく文字を綴ったり、画家は会話の途中で絵を描いたり…、同じ人同士の会話でも、筆談だとなぜかその内容まで違うものになるそう。筆談カフェ、今年もされるそうだし、これは行ってみよ。知らない自分を見つけるかも。(有吉ルポ)