(102)「煎茶 de KUSAMAKURA」漱石先生へのオマージュ Part 2 「漱石先生 吾輩は犬である」 /のむ・たべる、たいけんする

【フラッガー】峪田彩(日興堂)

【時】11月4日(日)(1)10:00〜(2)11:00〜(3)13:00〜(4)14:00〜(5)15:00〜

【場】日興堂3階 茶室「千寿軒」 神戸市兵庫区水木通8-3-14(駐車場2台スペース有)

【参】参加費:500円。各席5名/予約優先制

1階店舗はどなたさまでもご自由に。

◎今回のお茶会は夏目漱石の小説「草枕」の1場面にも登場する流派に倣ったお茶会です。1滴1滴に凝縮されたお煎茶の味と1日だけのお席のしつらえに風流を感じてもらえればと思います。今年は戌年。さて今年はどんな設えでお出迎えいたしましょうか。どうぞお楽しみにお越しください。

亭主:日興堂  協力:上村亮太

 

垰下ルポ

兵庫区の水木通りを渡り大開駅を横目に僕は目的地を目指して歩く、住宅街に突如として現れるシックな外観の建物、日興堂。ここは『茶の湯』に関する道具、美術品を幅広く扱い絵画や近代工芸と東洋美術等を含め総合芸術の館とも言えるところだ。峪田彩さんは10年ほど前から家業である日興堂のサポートとサコダアートギャラリーのディレクション等を手掛けている。過去には美術家としても活動し、多くの作品を制作したが自己と作品と向き合い続ける毎日で、当時は他事に心を向ける時間や余裕は無かったそうだ。彼女のお仕事のスタイルは、他者、事物との関係性やルールを大切にしながらも最大限に自由を尊ぶこと。「今は作品を作っていた時よりも何十倍も楽しい」そう語る際の顔はとても清々しく、誇らしい。今の峪田さんは、他者の世界を受け入れ、時に遊ぶことで、自らの枠組みを広げ、絶え間ない『発見』の日々を創作する術と心に余裕を手にしたようだ。