(67)相楽園 /たいけんする

【フラッガー】乾高彰(相楽園)

【時】9:00〜17:00時/木曜休園

【場】相楽園 神戸市中央区中山手通5丁目3-1

【参】要入園料 大人(15才以上):300円、小人(小・中学生):150円

http://www.sorakuen.com/

◎通常開園です。

 

垰下ルポ

灰褐色の石畳の奥、大きな木製の門を額縁に碧色の光が飛びこんできた。少し目を細めて、凝らした先に今日もオレンジ色が元気なあの人のトレードマークのバッジが見える。

「ふーっ」深呼吸を一つ、真夏の日差しを避け、丘陵の木陰から庭園を見渡す。少し離れたところに飛び石を水鳥のように、ぴょんぴょんと渡るオレンジ色を発見。海側の県庁ビルの先っぽから刷毛で描いたようなのっぺりとした青空がどこまでも続いている。にょきにょきと空を突くように繁る真っ黒な蘇鉄やサイコロの目の意匠が楽しい灯篭のなかを真っ白なスカートがオレンジの光を宿して元気に揺れる。「何が見えますかあ?」オレンジ色が発する。「うん?(オレンジの花、ぴかぴかと笑顔が咲いてます)、まあ…ね」少し不思議な顔をする花。深山幽谷の景観のなか、園長の乾さんの優しい言葉が甦る。「お庭はね。好きなように見るのが良いんですよ」僕は今日、ここで相楽しむ喜びを見つけた。