(82)古本屋ワールドエンズ・ガーデン /みる

【フラッガー】小沢悠介(古本屋ワールドエンズ・ガーデン)

【時】11月3日(土祝)〜11日(日)11:00〜20:00(火曜休)

【場】古本屋ワールドエンズ・ガーデン 神戸市灘区城内通5丁目6-8

◎通常営業です。

 

児玉ルポ

古本屋ワールドエンズ・ガーデンはJR灘駅から北へ5分ほど歩いた高架沿いのビルの一階にあります。店主の小沢さんにいちばん聞きたかったのは、「ワールドエンズさんに行くとどうしてもお店の棚を一周してしまうのはなぜか」ということでした。ドアを開けてお店の中に入っていくと、まず窓際の雑誌の箱。左手の机のディスプレイも見つつ、猫棚をチェックしてそこから詩集、美術や建築、陶芸、と進んでいくともう止まりません。棚しか見えなくなるというか、ここらへんから背表紙しか目に入らなくなりますが、ジョニージョースターが目に入ったりもします。ずっと進んで哲学、宇宙。レジに立つ小沢さんは気配を消してる(ように思います)ので、本の海にひとりきりみたいな気持ちになります。そしてやおら引き返して先刻「これ」と思った本を手に取りながらレジに向かいます。「なんで一周してしまうんでしょうね」との問いに返ってきたのは「DJミックスみたいなつながり」という言葉でした。ひとつの本を取ったらとなりの本も、というようにゆるやかでシームレスにつながっていく棚。ひとつの宇宙だからか!と、とても納得できました。そういえばワールドエンズさんに行きたい時の気持ちは、本屋さんに行きたい時のそれとは異なります。私の場合は自分を見失いかけそうな時、というのがワールドエンズさんにいきどきなことが多いです。そうして今度はいつ行こうかな、と飽きずに毎日閉店時のtweetを見てぶんちゃんに癒されるのです。