【フラッガー】鳥井雅子(画家・版画家・スタジオグラニート主宰)
【時】11月3日(金祝)12:00~15:00
【場】スタジオグラニート 神戸市東灘区御影郡家2-6-12ハイコート御影202 阪急御影南に徒歩4分。
【参】参加無料・予約不要

銅版画制作のデモンストレーションを見学して頂けます。スタジオグラニートは、様々な作家が集うシェアスタジオです。各作家もフラッガーとして参加しています。
*ガラスー片山みやび(アトリエトロッポ)
*油絵ー河合美和
*建築、デザインー河合早苗
*リトグラフー赤石惠利嘉

詳しくは(62)~(65)をご覧ください。

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教室というムードではない。先生と生徒という関係でもなさそうだ。スタジオグラニートを運営する鳥井雅子さんは学生時代版画を専攻して、今はペインティングを中心に制作している美術家で、月2回銅版画の教室を開いている。この日の生徒は3名、いずれもキャリアのある作家たちである。「版画に限ったことではないけれど、ものごとは継続してやり通すことが大切で、表現し続ける人、銅版画を続ける理由のある人が自然とこのスタジオに集まっています。紙をめくるまで何が出てくるのか分からない。最後まで未知数なところが版画の魅力かな。」鳥井さんのお話は瞬時に核心に迫る。「現代社会はどんどんデジタル化しているけど、私が生きている間はアナログです。自分の手でニードルを持って描く、中世の印刷工になったようにここの道具で刷る、そうした行為を経て、身体についてあらためて分かることがあります。紙媒体は私たち日本人にとても合っていますし、昔はコピー技術として必然であった版画という間接技法には、何か人を惹きつける魅力があります。」未知数とコピー、版画には相反する2つの要素が、時代の流れとともにあることに気づかされる。
「ここはオアシスよ」とはひとりの生徒さんの言葉。ただ黙々と作業するだけの場所ではない。「このスタジオでリラックスできることがとても大切です。銅版がひとつのコミュニケーションツールとなって、みなさんがゆるくつながっていくことが楽しい。」鳥井さんのフラッグはオアシスの目印かも知れない。(築山ルポ)